ここ10〜20年ほどにかけて「ワークライフバランス」という言葉が広まり、浸透してきています。ほとんどの働く社会人は知っている、もしくは聞いたことがある言葉ではないでしょうか。
今回の記事では改めて「ワークライフバランス」の言葉の意味やどのようにして広まってきたのか、例文と合わせてご紹介させていただきたいと思います。
意味
英語(アメリカ)での意味
もともとは英語由来の外来語です。英語では「work-life balance」という表記となります。アメリカでの意味は「work」=仕事と「life」=仕事以外の生活の時間配分のバランス・比率のことを指します。
仕事と仕事以外の生活でそれぞれどのくらいの時間を配分してうまく使っているかを表す言葉となっています。
言葉の起源は1980年代のアメリカで、もともと「work-family balance」「work-family program」と呼ばれていました。主には「仕事と子育ての両立」をするための言葉として生まれ、広まっていきました。
1990年代になり子育てをしている人だけでなく、全ての働く人にとって「仕事と自己啓発の両立」としても重要であるという考え方が広まっていくようになりました。
理由としてはアメリカでは終身雇用制度が無いため、スキルアップするための時間を確保することが労働者にとっては重要となるからです。
企業側にとっても企業力向上につながるため「work-life balance」という言葉が浸透するようになりました。
日本語(日本)での意味
日本での意味は内閣府で「仕事と生活の調和」と定義されています。「仕事」のために「生活」を犠牲にしすぎずに、どちらもバランスをうまくとって調和させることで生活を充実させることを意味する言葉となっています。
日本でワークライフバランスの言葉が使われるようになったのは1990年代以降となります。1980年代までは終身雇用制度で企業に雇用を守ってもらい、安定的な生活を送れる代わりに1日の多くの時間を仕事に費やす人がほとんどでした。
1990年代以降よりバブル経済の崩壊により、リストラ・終身雇用の廃止・少子高齢化・労働力不足による共働き世帯の増加・働き方の多様化など様々な変化がありました。
時代の変化に対応していくため仕事だけでなく生活との調和も重視されるようになり、広まるようになりました。
使い方と例文
例文
- この会社の仕事ではワークライフバランスを取りながら働ける。
- 子育てをしながらワークライフバランスを保てるような仕事を探している。
- ワークライフバランスを重視することは、仕事の手を抜いていいということではないですよ。
- ワークライフバランスが改善できて、仕事にメリハリを持って取り組めるようになった。
- 社会での女性活躍推進にはワークライフバランスを取れるかが非常に重要になる。
- 社員のモチベーション向上にはワークライフバランスの実現が欠かせない。
- 企業の働き方改革が進み、ワークライフバランスを取って働きやすい企業が増えた。
- 政府の働き方改革の推進に伴い、ワークライフバランスという言葉が注目されている。
- 弊社はワークライフバランスを重視しており、働きやすい環境・福利厚生を整えております。
- ワークライフバランスを取れるようにするため残業時間の削減に取り組みたいと思います。